ハーブ園だより
| 第1回 喝破道場との出合い |
| 第2回 ラベンダー |
| 第3回 ミント |
| 第4回 ローズマリー |
| 第5回 レモングラスとレモンバーベナ |
| 第6回 セージと仲間 |
| 第7回 ジャーマンカモマイル |
| 第8回 ハーブとは何! |
| 第9回 タイム |
| 第10回 オリーブと月桂樹 |
| 第11回 サクラの仲間 |
| 第12回 グランドオープンと竹 |
| 第13回 バラ(ローズ) |
| 第14回 マロウと仲間 |
| 第15回 フェンネルとディル |
第14回 マロウと仲間
マロウは古代ギリシャ・ローマ時代から薬用や食用植物として利用されてきました。中世になって世界中で栽培されるようになり、現在では一〇〇〇種類もの変種があるといわれています。
マロウの代表的な品種には、美しい花を楽しませてくれるコモンマロウ(ウスベニアオイ)があります。
ティーをいれた時は、鮮やかな青色、時間がたつと紫色に、そしてレモン果汁を数滴加えるとさわやかなピンク色に変わるコモンマロウ。
夜明けの空が朝焼けに染まるそのようすと似ていることから、フランスでは「夜明けのティザーヌ」または、その色の変化にびっくりすることから「サプライズ・ティー」とも呼ばれるコモンマロウ。このきれいなハーブティーは癖のないフローラル系の味で、のどや気管支の炎症に効果があるといわれていて、咳きが止まらないときや痰がからむときに飲むと、症状を楽にするといわれています。
同じアオイ科の多年草でマシュマロウ(ウスベニタチアオイ)は、お菓子のマシュマロの原料とされてきたハーブです。マシュマロウはマロウの中で、最も薬効が高いといわれていて、のどや気管支の炎症を抑えるほか、消化器系の治療に使われ、ハーブティーとしても飲まれます。
ジャコウの香りがするムスクマロウはお茶としては利用しませんが、葉からほのかに香りが漂い園芸用としては人気のある品種です。
コモンマロウ、マシュマロウともに原産地はヨーロッパです。
コモンマロウは、よく日のあたる場所を好んで育ち、水はけのよい土が適していますが、とくに土質は選びません。寒さにも強い植物です。
マシュマロウも、よく日のあたる場所を好みますが、栄養豊富な、湿り気のある土が適しています。
今、ハーブガーデンでは、ご紹介したマロウ達が花盛りです。晴れた日の午前中私たちは、ジャーマンカモマイルとコモンマロウの花摘みで大忙しです。
ハーブ担当 久木
第13回 バラ(ローズ)
「花の女王」とたたえられるローズ。甘く上品な香りと美しい花で、昔から多くの人々を魅了してきました。
香料好きで有名だったクレオパトラも、宴会の席や寝室をバラで満たしたといわれていますし、ローマ人もバラを大変愛好したことで知られています。十九世紀ナポレオンの妃ジョセフィーヌのバラ好きも有名です。
バラの原産地は西アジアといわれていて、その歴史は大変古く起源は6000年前のバビロニア時代にさかのぼるといわれます。
紀元前3000年頃のメソポタミアではすでにバラが栽培されていたようです。 人工交配によって観賞用のバラの品種が多数作られるようになったのは、ヨーロッパに西アジアと中国、日本原産の野生バラが渡ってからで、十九世紀になるとさらにバラの栽培技術が発達し、次々と新しい品種が生まれます。一八六七年につくりだされたハイブリットティー第一号の「ラ・フランス」以前の系統をもつバラを総称してオールドローズ、それ以後のバラをモダンローズと呼びます。
ハーブ茶に用いられるローズは、原種に近いオールドローズでこのうち花を用いるのは、ガリカローズ、ケンティフォーリア、ダマスクローズなどがあります。
ハーブ茶にはドライにして利用します。花びらとつぼみで入れるローズ茶は、ふんわりとした甘い香りが漂い、口にふくむとバラの味が広がり、さっぱりとしてくせがありません。
ローズ茶は神経に働きかける作用があるといわれていて、気分転換したいときや悩み事があるときに飲むとリラックスできます。
バラは、バラ科バラ属の落葉低木で、日当たりがよい風が適度に通る場所が適しています。
さて、バラというと虫と病気。
今、ガーデンには十一本のバラを植えていますが、私は美しいバラの花に癒されながらも虫と悪戦苦闘の毎日です。
ハーブ担当 久木
第12回 グランドオープンと竹
この四月八日「花まつり」お釈迦様の誕生日に五色台ハーブ園とハーブ喫茶「ゼルコバ」がオープンいたしました。4日間のオープンイベント期間中は、山桜が満開、天気にも恵まれ、そしてマスメディアにも取り上げていただいた効果もあり、多くの方々にご来園いただきました。
皆で駐車場係り、交通誘導、喫茶での接客等、不慣れながらも一生懸命やらせていただきました。
ご来園頂いたお客様には、ご満足いただけたか不安な点も多々あります。不備な点は一つ一つ改善して、お客様には気持ち良く帰っていただけるよう日々努力を重ねていきたいと思っています。
さて、ご来園くださった方はお気づきになってくださったかと思いますが、ゼルコバ側から傾斜地のハーブガーデンを見渡しますと美しい緑の竹の柵を見ることができます。この真竹で作られた竹柵は土留めのために作られたものです。
参禅者のKさんをリーダーとしてスタッフ・塾生の皆で、竹薮に入り竹を切り出し、ガーデンまで運び作られたものです。
タケは中国が原産といわれ、イネ科の植物で気候が温暖で湿潤な地域に分布しています。
日本にみられるタケの多くは帰化植物と考えられています。日本に生育するタケ類のうち、代表的なものは、マダケ・モウソウチク・ハチクホテイチク・ホウライチク等です。
タケ類は世界で600~1200種類あるとされ日常生活に使う様々なものの材料になるので、世界で最も有効利用されている植物だという専門家もおられます。
竹の葉を日干しにした竹葉は竹葉右膏湯という漢方に処方配合され解熱の目的に使われ、竹れきは、竹の節と節の間の悍(かん)を火にかざして両端から滴り落ちる液を集めたもので利尿効果があるといわれています。
いつも感じることは植物のことを調べる度に、その素晴しさに感心するのですが、タケもその一つに入ります。
ハーブ担当 久木
第11回 サクラの仲間
「桜」といえば、ソメイヨシノ。
今では桜の代表のようにみなされていますが、意外に新しい品種で、江戸末期から明治にかけて東京駒込染井村の植木屋が、吉野の桜(ヤマザクラ)になぞらえて売り出したもので、オオシマザクラとエドヒガンの交配種です。
サクラは、バラ科サクラ属の落葉高木で、原生地はヒマラヤともいわれています。
日本のサクラにはヤマザクラ、オオヤマザクラ、オオシマザクラ、エドヒガン等の約十種の野生種があります。そのほか、自然的交配や人為的交配により作られた栽培品種は250種以上あるといわれています。
ソメイヨシノが普及するまでは、サクラといえば、ヤマザクラを指し農耕の目安や桜の咲き具合によってその年の豊作を占い、同時に稲の実りを祈願していました。万葉以前の古い時代から、人々の生活に関わり親しまれてきました。
サトザクラは別名ボタンザクラ、ヤエザクラといいます。名前の由来は野山に咲く山桜に対して人里に植えられるために名づけられたといわれています。サトザクラは伊豆大島に多いオオシマザクラを主としてヤマザクラ、オオシマザクラなどと交配して作られた園芸品種の総称です。
桜湯は七分咲き程度のヤエザクラ「寒山」が多く用いられ、二日酔いや頭痛に効果があるといわれています。
春の味覚「桜餅」はオオシマザクラの若葉を塩漬けにしたものを用いていて、抗菌作用があり、お餅やお菓子の保存に一役買っています。
又、サクラの樹皮から採れる「桜皮」は咳きを鎮める作用や去痰作用があるといわれ漢方薬にも配合されています。江戸の庶民の間では、サクラの樹皮が食中毒や胃腸カタルに効くことが知られていたようです。
サクラは版木、調度品、樺細工や染物の材料としても利用されてきました。日本古来からの素晴らしいハーブの一つといえるでしょう。
4月8日は、五色合ハーブ園、ハーブ喫茶のグランドオープンの日です。
例年ですと、その頃は、山桜が満開の時期でハーブ園からその美しく麗らかな景色を眺めていただけるのですが、どうやら今年は開花が早まる気配です。
満開の山桜はご覧いただけないかもしれませんが、皆で力を合わせ1年かけて造り上げてきましたガーデンを見ていただければ大変嬉しく思います。
皆様のご来園を、喝破道場一同、心よりお待ちしています。
ハーブ担当 久木知子
第10回 オリーブと月桂樹
今回、ご紹介するハーブは、ガーデンをデザインする時に、その場所の中心にと植えたハーブたちです。
ゼルコバ玄関横の小さなスペースにはオリーブを植えこみました。
オリーブは地中海沿岸が原産地のモクセイ科の常緑高木で、実から採れるオリーブオイルが有名です。
栽培の歴史は紀元前3世紀頃に始まるといわれ、神話や伝説などに数多く登場します。この枝葉は、平和のシンボルとして国連旗などに使われています。
比較的寒さに強く、関東以南の地域では庭に植えて育てることができます。
日当たりのよい場所で、水はけのよい土に植えつけ、乾燥気味に管理します。
同じ品種の花粉では受粉しないので、実をつけるためには、違う品種の株を近くに植える必要があります。実は塩漬けやピクルスに利用されます。ちなみに黒色のオリーブの実より緑色のオリーブの実の方が酸味が強いそうです。
ガーデン奥の方のパーゴラの向かって右横には、月桂樹(ローレル)を植えこみました。オリーブとならんで地中海沿岸を代表するクスノキ科の常緑高低木です。
古代ギリシャ、ローマ時代には、聖なるハーブとして宗教儀式にも用いられました。勝者や英雄にローレルの冠(月桂樹)を与える風習は現在でもマラソン競技などに受け継がれていて、ご存じの方も多いかと思われます。
ローレルの香りには伝染病などを防ぐ効果があるといわれていて、ヨーロッパでは古くから多くの人々に親しまれてきたようです。
現代では日本でもスープ、シチュー、ブーケガルニ等の料理によく使われています。消化促進作用があるといわれています。
栽培は、日当たりのよい暖かい場所で水はけがよく、やや乾燥気味の肥沃な土が適しています。
パーゴラ横の月桂樹は秋に植えたばかりでまだ三十センチちょっとです。この木が大きくなる頃には、ガーデンも立派になっているでしょう。
ハーブ担当 久木 知子
第9回 タイム
今回、ご紹介するタイムも古代から親しまれてきたハーブの一つです。
タイムには、ギリシャ神話に登場するスパルタ王妃ヘレネの涙からつくられたという伝説があります。
タイムはギリシャ語で「勇気」を意味し、男性に対して「タイムの香りがする」は最高の褒め言葉だったそうです。
タイムの原産地は地中海地方です。タイムにはいろいろな種類がありますが、最も一般的なのはコモンタイムと呼ばれる品種で、シソ科の常緑性の多年草です。
強い香りがあり、ハーブティーにするとすがすがしい香りで、少し苦い味がします。フレッシュでもドライでも飲めますが、フレッシュのほうが香りがやわらかいです。
タイム茶は、のどの痛みがあるときにおすすめです。殺菌効果が強く痰をとり除く効果があるといわれています。アレルギー性鼻炎も緩和するといわれています。
タイムは料理にも使われます。殺菌や防腐効果にすぐれていりため、ソーセージやピクルス等の保存食に利用されます。
刺激のある香りは肉、魚、野菜などどんな食材とも相性がよく、加熱しても香りが失われずに長時間続くので、シチューやスープにも使われます。
栽培は、よく日の当たる、風通しのよい場所を好んで育ち、水はけのよい土地が適しています。乾燥や寒さには強いのですが、高温多湿は苦手です。
垂直にのびる立ち性タイプと、匍匐性タイプのものがあります。日本にも自生するイブキジャコウソウは匍匐性タイプになります。
中にはレモンやオレンジ、ラベンダーの香りのものもあります。
ゼルコバのハーブガーデンの中には、十九品種のタイムをコレクションして植え込んだ円形のミニガーデンがあります。可憐な花とそれぞれの香りをお楽しみいただけたらと思います。
ハーブコーディネーター 久木 知子
第8回 ハーブとは何!
2010年は、五色台ハーブ園とハーブ喫茶「ゼルコバ」がグランドオープンします。
昨年11月3日には、法人の役員の皆様、若竹学園・亀山学園の園児さん達をご招待してプレ・オープンを無事迎えることができました。
その時の経験を活かして改善し春のオープン時にはご来園くださった方々に少しでもご満足出来るような接待ができているようになっていたいと思っています。
さて、話は変わりまして「ハーブとは何ですか?」というご質問を受けます。
ハーブとは生活に役立つ植物の総称で、ハーブは英語名Herbをそのまま読んだものです。
Herbは、英語で香りのある草・草木を意味する言葉で、料理に用いたり、香りを楽しんだり、健康の維持、病気の治療などに利用してきた多種多様の植物のことです。
今日では、ラベンダーやローレルなどの低木や高木も含まれています。人類が植物の栽培を始めたのは約一万年前と推定されています。
ハーブガーデンの歴史も古く、約4千年前にエジプトで始まったといわれています。それを一般的なものとして広めたのは、中世ヨーロッパの修道院だったようです。
では、日本で最初のハーブガーデンはどこでしょうか?
一説によりますと、滋賀県と岐阜県の境にある伊吹山に織田信長が、フランシスコ・ザビエルに命じてスペインから薬草を取り寄せ薬草園を作ったのが最初だといわれています。
新しい物好きの信長が、どんな顔をしてタイム等の香りをかいだのか想像してみるのも楽しいものです。
古くから人類と共に歩んできたハーブ、そのハーブを再び現代のライフスタイルの中にもっと気軽に取り入れていただけるようになることが私の夢でもあります。
皆様の今年の夢はどんな夢でしょうか?皆様の夢がかないますようにお祈り申し上げます。
どうか良い年でありますように。
ハーブコーディネーター 久木 知子
第7回 ジャーマンカモマイル
イギリスの絵本『ピーター・ラビット』をご存知の方も多いと思いますが、わんぱくうさぎのピーターが、いたずらをしたうえに食べ過ぎておなかをこわしてしまい、かあさんうさぎに飲まされるのがこのジャーマンカモマイルのハーブティーです。
カモマイルという名前は「大地のリンゴ」を意味するギリシャ語に由来するといわれていて、この名前が示すように、甘いリンゴのような香りが特徴です。またカモマイルはカモミール、和名カミツレとも呼ばれています。
ジャーマンカモマイルの原産地はエジプトでヨーロッパに伝わり、腹痛や風邪などの民間薬として親しまれきたハーブティーの代表格です。
消化促進作用と鎮静作用にすぐれているといわれ、またリラックス作用、発汗作用もあるといわれています。就寝前にカモマイル茶を飲まれるのもおすすめです。子どもに最適なお茶としても知られます。
カモマイルには多くの品種がありますが、ハーブティーとして使われるものとしていちばん一般的なのがジャーマン種(一年草)です。
このほかでは、ローマン種(多年草)もよく飲まれます。
ジャーマン種は花に、ローマン種は花と葉にリンゴのような甘い香りをもちます。ローマン種にも消化促進作用と鎮静作用があるといわれています。
カモマイル茶は、フレッシュハーブでもドライハーブでも利用できます。
栽培は、日当たりのよい場所で、水はけのよい土であれば、とくに土質を選ばずによく育ちます。
私の好きなガーデナーで絵本画家のアメリカ人、故ターシャ・テューダーさんの著書の中にもこんな文章がでてきます。
『現代人は忙しすぎます。夕方、ポーチのロッキングチェアに坐って、カモマイルティーを飲みなら・・・・・』忙しい年末のひと時、どうぞカモマイルティーを飲み、一服する時間をお持ちになり新しい年をお迎えください。
ハーブコーディネーター 久木 知子
第6回 セージと仲間
メキシカン・ブッシュ・セージ
セージは肉の臭みを消し脂肪を分解する効果があるので肉料理に使われることが多いハーブなのです。
今でこそ料理によく使われますが、かつてギリシャ、ローマ時代には、あらゆる病気によく効く薬草として用いられていたという記録も残っています。
これは、セージの学名がラテン語の「治療」や「健康」を意味する言葉と語源が同じであるということからもうかがえます。
セージは樟脳に似たすっきりとした香りと苦味がありますが、お茶にするとぐんとマイルドな味になります。
セージはお茶としても歴史が長くアジアから紅茶が輸入される前まで、イギリスでは大変よく飲まれていたそうです。
セージ茶は、精神の疲れをとり、やる気と集中力を高める効果があるといわれています。イライラするときや気持ちがふさぎ込んでいるときにもおすすめです。
ホルモンの働きを助ける効果もあるといわれていて生理不順や更年期障害の諸症状もやわらげるといわれています。
セージは地中海沿岸地方が原産のシソ科のハーブで別名コモンセージ、和名は薬用サルビアといわれています。
栽培は簡単で、よく日の当たる場所を好んで育ち、水はけのよい肥沃な土に植えつけると、大きく生長します。酸性土壌はやや苦手ですが、暑さ寒さ、乾燥に強く丈夫で育てやすいハーブです。
美しい紫色の花が咲くセージは鑑賞用としても人気があり、変種も多いほか、仲間のサルビア属は数百種もありクラリセージやパイナップルセージのように、エッセンシャルオイルやお香、ポプリなどとして利用されています。
初夏に花を咲かせるコモンセージは長く大きな花穂を伸ばしピンク色の大きな苞葉を持つ花を咲かせる大型のクラリセージ、ピンク色や紫色白色の苞葉を持つペインテッドセージとても可愛らしく私の好きなハ-ブの一つです。
秋にはメキシコ原産の赤紫色のビロード光沢のある花を咲かせるメキシカンブッシュセージ、パイナップルに似た香りを持つ赤く細長い花を咲かせるパイナップルセージ、チェリーに似た香りの赤色やピンク色、白色のチェリーセージ。
どれもメキシコの明るい原色を思いおこさせます。
ゼルコバ前のハーブ園にも美しい青色のボッグセージ、紫色のメドーセージを植え込んでいます。初夏から晩秋までガーデンを明るく美しく彩るセージはいずれもハーブガーデンにはかかせない存在です。
ハーブコーディネーター 久木 知子
第5回 レモングラスとレモンバーベナ
レモングラス、レモンバーベナ、レモンバームと「レモン」という名のつくハーブがあります。
植物学的にはまったく別のものですが、共通するのはシトラールやシトロネラールなどの成分で、レモンのような香りと、気分を明るく高揚させたり鎮静させるという二面性の効能をもちます。
誰からも好まれやすい香りで古くから利用されてきました。
レモングラス茶はドライハーブでもフレッシュハーブでも使えます。
レモンの香りが、朝起きたときや眠くなったときに飲むと気分をリフレッシュしてくれます。また胃の働きを刺激して消化を促すといわれていて、食後のお茶にもむいています。
レモングラスは、料理にもよく使われ、特にエスニック料理には欠かせません。タイ料理のトムヤンクンにもレモングラスの茎が使われ、辛さに独特の風味を添えています。
レモングラスは、インド・東南アジア原産のススキによく似た背の高いイネ科のハーブで、よく日の当たる場所を好んで育ちます。水気を好むので、充分に水を与えましょう。寒さには弱いので、冬は鉢植えにして室内で管理します。
レモンバーベナ茶は、酸味の中にかすかな甘味があり飲みやすいお茶です。神経をリラックスさせて元気を与えてくれるといわれているので神経の緊張しているときやイライラするときに、また体を温めてくれるので風邪のひきはじめにもおすすめです。
レモンバーベナ茶もドライハーブでもフレッシュハーブでもお茶として楽しめます。ドライハーブをそのままお茶にすると香りがあまり強くありませんが、軽くもんでからお茶にするとレモンの香りが漂います。胃を刺激するので長期間にわたって多量に飲むのはお避け下さい
レモンバーベナは、南アメリカ原産のクマツヅラ科のハーブで高さ3メートル位になる低木です。よく日の当たる場所を好んで育ちます。乾燥した水はけのよい土が適していますが、とくに土質は選びません。
病虫害にも強くて育てやすいですが、この場合は、掘り上げて鉢植えにして、室内の明るい日の当たる場所で管理し、冬を越すと良いでしょう。
1700年代に原産地の南アメリカからスペイン人によってヨーロッパへ広められ、かつては食事の際に指を洗うフインガーボウルの香りづけに使われました。
ヨーロッパでは人気が高く、特にフランスの女性に愛飲されています。レモンバーベナ茶はミント類との相性がよくブレンドに使われます。一度お試し下さい。
ハーブコーディネーター 久木 知子
第4回 ローズマリー
今回ご紹介するローズマリーは数々のエピソードや伝説が残るハーブで、古代から薬用や香水、儀式に使われてきました。
地中海沿岸地域が原産のローズマリーは海辺に成育する習慣があり、夏に咲く小さな水色の花がしずくのように見えることから、ラテン語のロスマリヌス(海のしずく)が名前の由来になったといわれます。
「マリアのバラ」の意味を持つ名称も、聖母マリアの話にちなんでいます。
また、ハンガリーのエリザベート王妃はローズマリーを原料にした化粧水で若さを取り戻し、77歳の時にポーランド王に求婚されたという話はよく知られています。
松葉のような針状のローズマリーの葉は樹脂が多く、指でこすると樟脳のようなクセのあるにおいが鼻につき、ローズマリー茶も目の覚めるような強い香りがしますが、味にはクセがなく、すっきりしたあと味が印象的です。
心身の疲労を癒し、脳の働きを活性化して記憶力や集中力を高めるといわれています。
血行を促して血管を強くする作用があるといわれていて「若返りのティー」とも呼ばれています。血圧が低くて朝がつらい人におすすめです。(注意点!妊娠中や高血圧の方は連続して長期の使用はお避け下さい。)
料理用としてはイタリア料理によく使われ、少しくさみのある肉と組み合わされることも多いようです。
栽培は、よく日の当たる場所で、水はけのよい土であれば、とくに土質を選ばずによく育ちます。
ローズマリーは、垂直に茎がのびる立性タイプと、横に這うようにのびるほふく性と、中間の半立性タイプの三つの系統がみられます。
立性タイプでは、トスカナ・ブルーが日本人に好まれる香りで、料理によく使われています。
半立性タイプでは、ブルー・ボーイがコンパクトにまとまり鉢植えに適しています。どちらもハーブ園でご覧いただけます。
ハーブコーディネーター 久木 知子
第3回 ミント
「ここに君にふさわしい花がある 香りの強いラベンダーにミント・・・・。」
文豪シェイクスピアの『冬物語』にならい、私も前回のラベンダーに続き、今回はミント類の紹介をしていきたいと思います。
スーッとする清涼感あふれる香りでおなじみのミントは、菓子や飲料、化粧品、その他多くのものに利用されており、日本人にもっとも親しまれているハーブのひとつといえるでしょう。
ミントは交配が簡単なので雑種ができやすいので非常にたくさんの種類がありますが、なかでもお茶に使うミントは、ペパーミント、スペアミント、アップルミントの三種があげられると思います。
ペパーミントは、ウォーターミントとスペアミントの交雑種でピリッとした強い清涼感があります。ペパーミント茶は草っぽい、メントールのさわやかな風味がします。
イライラしている時や不安な時に飲むと気分をおだやかにしてくれるといわれています。口の中がさっぱりするので、脂っぽい料理を食べ過ぎたあとにもおすすめです。
スペアミント茶は、ペパーミント茶に比べると、香りも効果もおだやかで甘味があり、ホットでもアイスでも飲みやすく、ミントティーの初心者向きです。ヨーロッパの人々にはスペアミント茶が好まれています。
リンゴの甘さとミントの清涼感が混ざった香りのアップルミントは、葉が厚くて乾燥がむずかしいため、フレッシュハーブ(生の葉)を使うのがいいでしょう。
ミント類の多くはヨーロッパ原産のシソ科の多年草で、寒さに強く丈夫で育てやすいハーブです。
よく日の当たる場所から、明るい日かげとなる場所でよく育ち、やや湿り気のある土が適していますが、土質はとくに選びません。生育は旺盛で株幅も大きくなり、地下茎ではびこりますので、土中まで深く、仕切り板をさしこむか、大きめの容器で栽培するようにしましょう。
ゼルコバ前のハーブガーデンのミント達は、今を盛りとピンクや薄紫色の小さな花をつけて咲いています。
キャットニップ類を含めて、まだ十四品種ですが、ちょっと変わったキャンデイミントやイングリッシュスペアミントも植えています。少しづつ増やしていくのもまた楽しみのひとつです。
ハーブコーディネーター 久木 知子
第2回 ラベンダー
今回からゼルコバ前のハーブガーデンに咲くハーブ達の紹介をしていきたいと思います。最初は、最も代表的なハーブの一つでハーブの女王ともいわれるラベンダーからはじめましょう。
ラベンダーといえば、北海道の富良野や美瑛を思い起こされる方も多く、ファンも年々増えているようです。ラベンダーはシソ科の常緑小低木で原産地は地中海沿岸で草丈一メートルくらいになります。
花だけではなく、茎葉など全草に香原料として人気の高い芳香成分を含有しているので、フランスやイギリスでは園芸(農業)や香料工業、観光用などの産業としての重要な植物になっています。
落ち着きと清純さをあわせもった甘い香りと鎮静、殺菌など優れた効果があることから、家庭の常備薬として、また園芸材料として古くから愛されてきたハーブです。
昔からラベンダーの香りは「神経を鎮静化する」効力があるといわれてきましたが、近年の科学技術の進歩で脳波の検査や香気成分の測定ができるようになって、まさしく、その効能があることが確認されました。
学名のラワンドラの由来が"洗う"であるように、髪のリンスやハーブバスに用いるとよいとされています。ラベンダーの香りのする化粧品が、石鹸をはじめ多いのは、このあたりからきているのでしょう。
栽培はよく日の当たる場所で、水はけのよいアルカリ性のやせ地を好んで育ちます。
冷涼で乾燥した気候を好み、日本の梅雨のような高温多湿の気候は苦手なので、とくに乾燥と風通しを保つ工夫が必要になります。また枯れてしまう原因の多くは、水と肥料の与え過ぎの場合が多いので、控えめを心がけましょう。
ラベンダーの主な種類としては10種類に大別されます。
①コモンラベンダー(イングリッシュラベンダー)系
②スパイクラベンダー
③ラバンディン系
④ウーリーラベンダー
⑤スィートラベンダー
⑥フレンチラベンダー
⑦フリンジラベンダー
⑧イエローフラワーラベンダー
⑨レースラベンダー
⑩大輪レースラベンダー
ガーデンにも、18品種を植え込みました。今から、来年7月ごろ美しく咲き誇ってくれるのを楽しみに待っている今日この頃です。
ハーブコーディネーター 久木 知子
第1回 喝破道場との出合い
はじめまして 今回から、「ハーブ公園」を担当させていただくことになりました久木知子です。
1回目の今回は、自己紹介させていただきます。
私と喝破道場とのご縁は、昨年の10月中旬、アースクラブの實方恵子さんと20年来の友人である(有)カチャマイジャパンの門屋信行・満智子夫妻に誘われ訪問したことに始まります。
野田大燈和尚様に道場・ゼルコバ・ハーブ畑等を案内していただき、和尚様のハーブ園開設への熱意に動かされて、今年2月1日よりハーブ担当職員として働かせていただいております。
さて、私とハーブとの出会いは、20年以上前にさかのぼります。園芸ショップでペパーミントの苗を一鉢購入、そのすっきりした香りに魅せられたことを、今でも覚えています。
その後しばらくして、ハーブ研究家の桐原春子先生にハーブの基礎を教えていただきました。
ですが本格的にハーブに取り組み始めましたのは、精神的ストレスで体調を崩した時に、ハーブやアロマテラピーに助けられたのがきっかけです。
当時は東京でもハーブショップも少なく書籍やアロマテラピー用の精油を手にいれるのも大変でした。
そして縁あって14年前、群馬県にある薬草のテーマパーク薬王園でハーブ館の管理者としてオープンから4年間働く機会を、家庭の事情で実家のある滋賀県に帰るまでいただきました。
その後しばらくハーブの仕事とは遠ざかっていましたが、再びこの喝破道場でハーブの仕事に携われることになりましたことを嬉しく思っています。
今、ゼルコバ前のかつてのスペアミント畑は手作りの素晴らしいハーブガーデンに変貌しつつあります。正直素人ばかりでここまでできるとは思いもよりませんでした。これも皆さんの頑張りと努力の賜物です。
ここに改めまして、和尚様、道場のスタッフの皆さん、塾生さん達に心より感謝申し上げます。また、今後とも会員の皆様の応援もよろしくお願い申し上げます。
ハーブコーディネーター 久木知子

